vol.22 肩こりってなぜなるの?肩こりによい改善ストレッチ
2023.07.21現代人の多くは「肩こり」に悩まされています。令和元年国民生活基礎調査の症状別の自覚症状でみてみると、「肩こり」は男性で第2位、女性においては第1位となっています。デスクワークや車の運転などで肩こりを感じたという経験は多くの方がお持ちだと思います。そこで今回は肩こりになる理由と肩こり対策によい体操について触れていきたいと思います。
「肩こり」になる理由
そもそも肩こりって何?
肩こりは症状を表すもので、「こり」、「張り」、「だるさ」、「痛み」などさまざまな表現がされます。肩こりの主な原因として、悪い姿勢や運動不足があげられます。血液の流れが滞ることで筋肉に老廃物が蓄積し、血管が圧迫されて肩こりの諸症状をもたらします。
「いつものコリが痛みに変わった」、「つらい痛みで仕事に集中できない」という経験はありませんか?これは、疲れて硬くなった筋肉や、溜まった老廃物の刺激によって、近くを通る末梢神経がダメージを受けた可能性が考えられます。
ストレートネックって何?
「ストレートネック」という言葉を耳にしたことはありませんか。ストレートネックとは、本来ゆるやかなS字カーブを描いているはずの頚椎が、首を前に出した姿勢を続けることで、まっすぐになってしまった状態です。スマホを操作するときに前かがみの姿勢になるため「スマホ首」とも呼ばれています。 頭の重さは平均5kgもあり、頸椎や首の筋肉で支えています。首を30度前に傾けると、頭の重さの3倍以上の18 kg、60度傾けると27 kgもの負担が、首の筋肉にかかります。ストレートネックは、肩こりになる要因のひとつでもあります。
肩こりの対策方法
❶肩こり体操
デスクワークや車の運転などで、長時間同じ姿勢を続けると、肩甲骨を動かさないので肩こりを感じやすくなります。また厚手の上着を着る冬は、肩甲骨の動きが悪くなるため肩こりを感じる人が多いといわれています。
これを防ぐには、肩甲骨を大きく回してあげなければなりません。肩甲骨は日常的な動作では動いてくれないので、意識して動かすと良いです。しかし、肩こりが酷くなってしまったら、肩甲骨を動かす前に、「腕と胸のストレッチ」をするのがおすすめです。
室内で簡単にできる“壁ストレッチ”を2種類紹介します。これを行ってから、腕を大きく回して肩甲骨を動かすと肩こり解消に良いです!
❷痛みがある時の対処方法
肩こりが痛みに変わっている時にシップを使うこともあると思いますが、温シップと冷シップの使い分けはご存じですか?痛みが慢性の場合は温めるシップ、腫れて痛みがあり熱をもっている場合は冷やすシップ、と覚えておくと良いそうです。
氷で冷やしたり、蒸しタオルやホットパックで温めたりするなど、シップ以外の対処方法も知っておくと良いですね。
いかがだったでしょうか。2020年1月ごろから新型コロナウイルスの影響で私たちの行動は制限され続けてきました。現在、私たちの生活は元に戻りつつあります。空に向かって、凝り固まっていたからだをぐっと大きく伸ばしてみませんか!
text/管理栄養士 辻野 靖江