vol.23 夏本番!夏太りやイベント太りへの対策
2023.08.04夏は汗の量が増えて食欲も減少するので自然に痩せられるかもと思ったら、バーベキューや帰省、夏祭りなどのイベントが続いて、逆に体重が増えたと感じることはありませんか。
楽しさと比例して体重が増えると、健診結果にも響く可能性があります。
そこで今回は、夏太りの原因と予防、夏のイベント太り対策についてご紹介します。
夏太りの原因とは?
❶基礎代謝が低下する
冷房の効いた室内で過ごすと、自分のからだで体温調節する必要がないため、基礎代謝が低下しやすく、消費エネルギーが少なくなることがあります。
また、麺類や清涼飲料水、アイスクリームなど口当たりの良い食品に偏りがちになることで、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足して代謝能力が落ちやすくなります。
❷ 活動量が低下する
危険な暑さを避けるため、室内にこもりがちになることや、徒歩や自転車での移動を自動車や電車を使うことで運動不足になり、消費エネルギーが減少します。
❸自律神経が乱れる
夏は偏った食事が増えることでビタミンB群が不足したり、屋外と屋内の気温差が大きく体温調節がうまくいかなくなったりすることで、自律神経が乱れがちになります。自律神経のバランスが崩れると、代謝の低下やホルモンバランスの乱れにつながってしまいます。
例えば、寝苦しい暑さによる睡眠不足は、代謝を良くするホルモンの分泌の減少や、食欲抑制ホルモンの減少、逆に食欲増進ホルモンの分泌に繋がり、夏太りの一因となります。
夏太りの予防策
❶栄養バランスを意識して食事を摂る
麺類や丼ものよりも、主食、主菜、副菜のそろった定食スタイルを意識した献立を選ぶと、栄養バランスが整いやすくなります。
ビタミンB群を多く含む豚肉を使った生姜焼き定食はいかがでしょうか。ビタミンB群は炭水化物や脂質をエネルギーに変えるためには必要です。また、野菜に多く含まれるビタミンやミネラルは身体の調子を整える働きがあります。そうめんだけではなく、温泉卵や冷奴、野菜のお浸しや酢の物など小鉢をたすのも良いですね。難しい場合は、ビビンバ、具沢山焼きそば、タコライスなど、単品でも具が多いメニューを選びましょう。
❷清涼飲料水やかき氷、アイスクリーム、ビールはほどほどに
冷たくて口当たりの良いアイスや飲み物などは、糖質が多くビタミンB1を消耗してしまいます。からだを冷やしてしまうため、代謝も低下しやすくなります。
❸涼しい時間帯・場所で運動する
朝・夕方の涼しい時間帯や室内でできる運動を取り入れましょう。座った状態で、かかとや太ももの上げ下ろしをしてみるのもおすすめです。
❹シャワーだけでなく湯船に浸かる
冷房で冷えたからだを入浴で温めると、自律神経のバランスを整え、夏太りを防ぐことができます。
❺良質な睡眠をとる
朝まで弱めの冷房をつける、扇風機やサーキュレーターをうまく活用して、良質な睡眠がとれるように工夫してみましょう。
夏のイベント太りの対策法
❶イベント前の準備
普段の体重を知っておき、増えても良い体重を決めておきましょう。また、イベントにそなえて食事を抜くと、かえってドカ食いになるので、野菜を多めに、油ものは少なくするように規則正しく食べておきましょう。アルコールを飲みすぎてしまう方は休肝日も作っておくと良いですね。
❷イベント中の過ごし方
食事をする時は、野菜から食べて肉や魚などのメインのおかず、最後に主食の順番で食べると、血糖値の上昇が緩やかになり、太りにくくなります。暑いとたくさん食べてしまうアイスや飲み物はほどほどに。アルコールは途中からお茶やお水に切り替えましょう。ノンアルコール飲料を利用して、飲んでいる気分を味わってみるのもいいですね。
バーベキューでは焼く係や片づけを率先して行い、こまめにからだを動かしてエネルギーを消費するのもポイントです。夏祭りなどのイベントでは、あえてたくさん歩くようにするのもおすすめです。もちろん、熱中症対策は忘れずにしてくださいね。
❸イベント後の調整
体重を測り、現実を知ることが第一歩。少しの増加なら元に戻せます。
野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなど、かさが高くてエネルギーの低い食材を中心にすると元の体重に戻しやすいです。また、生、蒸す、グリルで焼くなど、調理法を工夫するのもおすすめです。肉類は、赤身の多い肉や皮なしの鶏肉などを選ぶのも良いですね。
イベントで体重が増えてしまった時は、積極的にからだを動かして、しっかりと脂肪を燃焼させましょう。
いかがだったでしょうか。極端な対策よりも、いつも通りに規則正しく過ごして夏に体調を整えておくことは、夏バテの予防にもつながります。イベントを思いっきり満喫しつつ、心身ともに健康でいきいきとした毎日を過ごしましょう!
text/管理栄養士 寺田 由起