vol.47 質の良い睡眠
2024.11.08最近流行のスマートウォッチを24時間装着してみたところ、私の睡眠スコアはやや低めでした。
2023年を振り返ってみると、「1日も目標に達しませんでした」という結果。
睡眠時間が短いと健康にリスクがあると聞きます。
今回は、質の良い睡眠について考えてみましょう。
「健康づくりのための睡眠ガイド2023」から学ぶ
適正な睡眠時間は6時間以上
過去に明らかになった科学的知見によると、成人の適正な睡眠時間はおおよそ6~8時間とされています。個人差はありますが、6時間以上を目安に、必要な睡眠時間を確保することが推奨されます。
就寝時間から起床時間までで6時間を確保できていない場合は、一日の過ごし方を見直すことが勧められます。
週末で帳尻を合わせる作戦!?
私の父は、往復2時間かけて通勤していたので、休日はお昼まで寝ていました。平日が短くても、休日に取り返せば平均して6時間という考え方です。
いわゆる「寝だめ」の習慣がある人もいるかもしれませんが、実際には眠りを「ためる」ことはできません。
「寝だめ」は「社会的時差ボケ(Social Jetlag)」とも呼ばれます。平日と休日の生活リズムが異なる場合、毎週末、異なる時差地域への旅行を繰り返すのと同じような影響が体に生じます。
社会的時差ボケの問題点
社会的時差ボケには2つの問題点があります。
1つは慢性的な睡眠不足が健康に悪影響を及ぼすこと。
もう1つは、頻繁に体内時計のズレが生じることによる悪影響です。
これにより、肥満や糖尿病などの生活習慣病、脳血管障害や心血管系疾患、さらにはうつ病のリスクが報告されています。
睡眠時間と勤務時間の関係
仕事をしている世代にとって、1日約8時間が仕事に費やされます。
これに加えて通勤時間や残業もあります。
勤務時間が長くなるほど、睡眠時間は短くなりがちで、長時間勤務は疲労を蓄積させます。
睡眠時間の確保には、長時間労働の是正など、労働時間が大きな影響を与えます。
睡眠時間と家事時間の関係
仕事は給与が発生するものだけではありません。
生活に関わる料理や洗濯、買い物、掃除といった家事も睡眠時間に影響します。
平成27年の国民健康・栄養調査では、睡眠確保の妨げとなっている要因として、男性は仕事、女性は育児や家事が上位に挙がっていることが報告されています。
つまり、会社での仕事だけでなく、育児や家事の分担も睡眠時間に影響しているのです。
睡眠時間をずらして確保する
働き方改革では、企業の努力義務として「勤務間インターバル」制度があります。
これは、退勤から次の出勤までの間に一定時間以上の休息(インターバル)を確保するというものです。
単発の対応としては良いかもしれませんが、健康的な睡眠を得るためには、体内時計の調整も考慮する必要があります。
やはり、規則正しいスケジュールで睡眠時間を確保することが重要です。
早寝・早起き、朝ごはん!
私が小学生の頃は、早寝・早起きが推奨されていましたが、中学生になると部活や課外活動が増え、帰宅が遅くなり、夜型の生活に変わっていきました。
近年はスマホの普及により、生活は大きく変わっています。
ライフステージごとに睡眠に対する課題や、良い睡眠をとるための工夫は異なります。
それぞれの生活に合った睡眠時間の確保が大切ですね。
いかがでしたでしょうか。
適度な運動や規則正しい食事などの生活習慣の見直しも重要ですが、まずは睡眠時間の確保が基本です。
目安は6時間以上がわかりやすい指標です。
また、働く世代の睡眠不調には、病気が関連している場合もあるため、注意が必要です。
睡眠時間を確保しつつ、ツールを使って睡眠状態をモニタリングし、さまざまな方法を試してみましょう。